ふたりだけの特別な絆
翔琉くんは、この近所に住んでいた同い年の男の子。
小学校に入って半年ぐらいした時に、ご両親の仕事の関係で急に転校しちゃったんだけど…
それまでは、私や明衣と一緒に近くの公園で毎日のように遊んでいたんだ…。
「久しぶりだね。」
「うん!すっごく久しぶりだよ!だって、翔琉くんが転校してから、ずっと会ってなかったんだもん。あれから10年経ったよ?」
「そっか、もう10年も経ったんだね…。早いなぁ…。」
「ほんと、早いよね…。」
二人でしみじみと頷きあってしまった。
あれから10年の月日が流れたなんて、ビックリ。
それほど長い間、翔琉くんに一度も会ってなかったんだもんね…。