ふたりだけの特別な絆
質問は、ここまで…ってことなのかな…?
私も体をゆっくり起こすと、突然…悠哉さんに抱きしめられた。
「えっ、ちょっと…悠哉さん!?」
な、なんで?
どうして…!?
頭の中は、たちまちパニックになる。
悠哉さんの胸を両手で押して、離れようとしたものの、男の人の力には適わなくて…
離れるどころか、もっと強く抱きしめられてしまった。
「俺、ここまで心が狭い男だなんて思ってもみなかったよ。自分でも驚いた…。」
「悠哉さん…?」
声を漏らすと、悠哉さんは抱きしめていた手の力を緩めて少し体を離す。
そして、私を真っ直ぐ見つめた。
「こんな気持ちにさせられたのは、陽菜が初めてだよ。」
「えっ…」
思わずパチパチと瞬きをした。
わ、私が初めて…?
よく分からないけど、何か不快な気持ちにさせちゃったのかな…。
「あの、なんだか…すみません…。」
咄嗟に言葉を返すと、悠哉さんからはフッと笑う声が漏れた。