ふたりだけの特別な絆

す、すごい勢いだなぁ…。


悠哉さんに駆け寄った途端、早速…挨拶をし始めた明衣。


その素早さに圧倒されてしまった。



「陽菜ちゃんが心配で、迎えに来たのかな…。」


数メートル先で繰り広げられている悠哉さんと明衣のやりとりを見ていると、翔琉くんが小さな声が聞こえてきた。


「悠哉さんってば、全然知らない土地ってわけでもないんだから、暗くなっても一人で帰れるのに…。」


かなりの心配性…なんだろうか。


そんなことを考えていると、翔琉くんはスッとベンチから立ち上がった。


「多分、陽菜ちゃんが言った意味とは別の意味で、心配してるんだと思うよ。」


「別の意味??」


「うん。きっと警戒してるんだよ、俺のこと。」


「そ、そうなの!?」


私の言葉に頷いた翔琉くんは、苦笑いを浮かべた。



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