ふたりだけの特別な絆
悠哉さん、昨日“楽しんで来いよ?”って私に言ってた…。
警戒してるんだったら、そんなこと…わざわざ言ったりするかなぁ…。
ふと、疑問に感じてしまった。
「まあ仕方ないか…。お互い様だし。」
「えっ?」
「ううん、何でもないよ。」
翔琉くんはニッコリと笑った。
今の言葉、ちょっと気になるけど…
とりあえず、悠哉さんも来ていることだし、あまり待たせると悪いから帰らなくちゃ…。
「翔琉くん…。それじゃあ、私…そろそろ帰るね!」
そう言って、悠哉さんの方に向かおうとすると…
「あっ、ちょっと待って!」
少し焦った声と共に、翔琉くんは私の手首を掴んで引き止めた。