ふたりだけの特別な絆
あっ、そうだ…。
翔琉くんの話を聞かなくちゃ…!
そのために、ここに来たわけだし…。
「翔琉くん…。あ、あの…昨日の話の続きって…何?」
「うん…。今から、ちゃんと言うね…。」
本題に入ってもらおうとして言葉を発すると、翔琉くんは握っていた手を離して、私の目の前に立った。
今の今まで笑顔だった表情は、真剣なものへと変わる。
秋の少し冷たい風が頬を撫でる中、大きく深呼吸をした翔琉くんは、真っ直ぐ私の目を見つめた。
「俺、陽菜ちゃんのことが好きなんだ…。」
「えっ…」
「ずっと、小さい頃からずっと…陽菜ちゃんが好きだった…。」