ふたりだけの特別な絆

「ったく、分かりやすいな…陽菜は。」


返ってきた声は、寂しさが漂っていた。


「……アイツの告白、相当…気にしてるんだな…。」


「ほ、放っておいて下さい…!悠哉さんには関係ないことなんですから…。」


「充分、関係あるんだけど…。」



悠哉さんの強めの口調に、戸惑ってしまった。


なんで関係あるの…?
意味分からない…。


それよりも、早く部屋から出て行ってよ…。


私は悠哉さんの胸元を両手で押した。


「とっ、とにかく…出て行って下さい!一人になりたいんです…。」


このままじゃ、気持ちを落ち着けられない…。


そう思ったのに、悠哉さんの体はピクリとも動かなかった。


「それは出来ないな…。今、陽菜を一人にしたら…アイツからの告白のことだけ考えるだろ?そんなこと…させねぇから。」


「ど、どうして…」


キッパリとした言葉に驚いて、私は悠哉さんの胸元から手をゆっくりと離す。



「どうして、そんなこと言うんですか…?」


率直に感じた疑問をぶつけた瞬間…


「ひゃっ!?」


悠哉さんは俯いていた私の顎に手を添えて上へと向かせると…


私の唇を優しく塞いだ。



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