ふたりだけの特別な絆
「なななっ、何言ってるんですか!?」
カァァッと全身が焼けてしまいそうなぐらい熱くなる。
発した声は、思いっきり上ずってしまった。
我ながら、見事なほどの動揺っぷりだ。
「何…って言われてもなぁ…。俺は自分の気持ちを、素直に答えただけだよ。」
悠哉さんは、ニコリと私に笑い掛けた後、青空を見上げた。
「同居し始めた頃は、特別な感情なんて何も無かった…。でも…」
爽やかな風が悠哉さんの前髪をフワッと揺らした。
「一緒に過ごして、陽菜のことを色々と知っていくうちに…、だんだん気持ちが変わっていったんだ…。ピュアで可愛い陽菜のこと、いつの間にか…一人の女性として意識してる自分がいた…。」
不意に私の方に向けられた視線。
驚いてビクッと肩を上げてしまった。
「陽菜は、俺の心を見事に奪っていったんだよ…。こんな温かい気持ちになったのは…初めてだ。」
降り注ぐ満面の笑顔。
心臓が悲鳴をあげてしまうんじゃないかと思うぐらい、忙しなく動く。
苦しいくらいの激しいドキドキに、体が包み込まれているかのようだ。