ふたりだけの特別な絆
「こんなに俺を夢中にさせた女は、陽菜が初めてだよ…。」
そう言って、悠哉さんは抱き締める力を強めた。
「想いを伝えたからには、俺の感情、抑えたりしねぇから。お前に触れたい時には遠慮なく触れさせてもらう。」
チュッというリップ音と共に、頭の上にキスが落とされる。
驚いて体を震わせれば、悠哉さんは少し体を離して私を見つめた。
溢れんばかりの笑顔。
温かい眼差し。
心臓は、飛び出してきちゃうんじゃないかと思うほど、勢いよく波打った。
む、無理…。
もう限界だよ、私の心。
また昨日の夜みたいに、意識飛ばしそう…。
外で、そんなことになったら…。
想像するだけで、恥ずかしさが込み上げてきた。
「陽菜…。どうしようもないぐらいお前が好き。」
ゆっくりと私に近付いてくる悠哉さんの端正な顔。
ま、まさか…
唇にキスするんじゃ…
そう思った私は、咄嗟に片手で口を覆うと…
「す、ストップ!ストップして下さいっ!!」
慌てて声をあげた。