ふたりだけの特別な絆
未経験の感情だから、分からないよ……。
私は、机に顔を突っ伏した。
何かの病気…っていう可能性は低いと思うけど…
こんなに悠哉さんのことばかりが頭の中を駆け巡ってるのは、やっぱり変だよね…。
どうしちゃったんだろう、私…。
また、ため息が零れてしまった。
「陽菜、何してるの?」
ポンッと肩を軽く叩かれ、顔を上げる。
すると、明衣が机の横から私の顔を覗き込んでいた。
「わわっ、明衣!?ど、どうしたの?」
ビックリした弾みで、私は椅子から勢いよく立ち上がってしまった。
「それは、こっちのセリフ!陽菜の方こそ、どうしたのよ!お昼休みが始まったっていうのに、机に顔伏せたりして…。」
「えっ、お昼休み!?」
黒板の上に掲げられている時計にチラリと視線を向けた。
ほ、本当だ…。
お昼休みの時間になってる…。
いつの間に授業終わったんだろう…。
チャイムだって鳴ったはずなのに、全く気付かなかった…。