ふたりだけの特別な絆
「もしかして、陽菜…お昼になってたことに気付いてなかったの?」
「う、うん…。」
目を見開く明衣に、アハハ…と苦笑いしながら答えた。
あ、そうだ…。
思いきって明衣に相談してみようかな…。
この気持ちとか症状のこと。
明衣なら、何か知ってるかもしれないし…。
「あ、あの…明衣。」
「ん?」
「お昼、別の場所で食べない?出来れば…人気の無い場所にしたいんだけど…。」
「えっ…?」
「ちょ、ちょっと明衣に聞きたいことがあるんだ…。人前だと話しにくくて…。」
症状が症状だけに、他の人にはあまり聞かれたくないんだよね…。
周りにチラチラと視線を向けた。
「いいよ!そういう理由なら、他の場所でお昼食べよ?」
ニコリと微笑む明衣と一緒に、私は教室を出た。