ふたりだけの特別な絆
やって来たのは、視聴覚室の隣の空き教室。
授業がなければ、この辺に生徒が来ることは殆どない。
まさに、人気のない場所だ。
私たちは中に入ると、窓際の席に座った。
「さてと、まずはご飯食べよ!私、お腹空いちゃったよ〜。」
明衣はお腹を擦りながら、机の上にお弁当を広げ始める。
私も、ここに来る途中、売店で購入したサンドイッチやメロンパンの入った袋を机に置いた。
「いただきます!」
パンッと両手を合わせた後、早速ご飯を口に運んでいく明衣。
ニコニコと笑顔で食べる姿を私はボンヤリと眺めてしまった。
悠哉さんも…
今頃、お昼を食べてるのかな…?
会社の人たちと外食してるかも…。
そこに…女の人はいたりするのかな…?
例えば、水澤さんとか…。