ふたりだけの特別な絆

…ということは、私…水澤さんに妬いてたんだ…。


妬いてるなんてこと、あるわけない…。


そう思ってたのに…。




「あ、あの時の胸の不思議な違和感が…ヤキモチだったなんて…。」


衝撃のあまり、感じたことがポロッと言葉になってしまった私。


その言葉を聞いた明衣からは、クスッと微笑ましそうに笑う声が零れた。



「陽菜にも、ついに恋の季節が到来したのかぁ…。なんだか感慨深いなぁ。」


「えぇっ！？何言ってるのよ。別に到来なんて…」


「してるじゃん！ずっと恋に無関心だった陽菜が、私に色々と聞くなんて、今まで無かったことでしょ？」


「…………。」


うっ、確かに…。


的確なことを言われ、返す言葉が無くなってしまった。


「ヤキモチだって、その人に対して特別な感情があるからこそ、抱いたりすると思うんだよね…。」


「う、うん…。」


言われてみれば、そうかもしれない…。


他の男の子が、女の子と仲良さそうに話す姿を見ても、何とも思わないもん…。


あんな気持ちになったのは、悠哉さんが初めてだった。