ふたりだけの特別な絆
「きゃっ!」
バランスを崩して後ろに倒れそうになった私の体。
でも、すかさず悠哉さんに抱きとめられた。
「大丈夫か?」
「は、はい…。」
頷きながら言葉を返す。
心臓は、バクバク動いていて呼吸も荒くなってしまっていた。
「危なっかしいな、陽菜は。」
フッと笑った悠哉さんは、そのまま私を抱きかかえた。
「悠哉さんっ!?な、何してるんですか!!」
「この方が話をしやすいんじゃないかと思ってさ。」
いやいや、無理です!
これじゃあ、余計に話せないってば…!!
「ほら、陽菜。さっき、何を言おうとしてたのか早く教えて?」
顔を近付けて、続きの言葉を促す悠哉さん。
あまりにも甘い雰囲気。
どんどん大きくなっていく鼓動の音と共に、体温まで上昇していく気がした。