ふたりだけの特別な絆
悠哉さんと一緒に、朝食の片付けを済ませた後…
私たちは、再び悠哉さんの使っている部屋へ。
二人で荷物をまとめたりする作業を開始した。
私も悠哉さんの荷物を段ボールへと詰めたり、車に運びこんだり…。
引っ越しのお手伝い。
そして最後は、二人で部屋を軽くお掃除…。
作業を終えた頃には、もうお昼前になっていた。
「そろそろ、宏明おじさんたち…帰って来るんじゃないか?」
「そうですね…。」
悠哉さんの荷物がなくなった部屋。
二人で時計に視線を向けて、そんな会話をしていた時だった。
「ただいま〜!」
玄関のドアが開く音に次いで聞こえてきた、お父さんとお母さんの声。
ついに、帰って来たんだ…。
久しぶりに会うせいか、なんだか緊張してきちゃったよ…。
高鳴る胸を擦っていると、悠哉さんが私の肩にポンッと優しく手をのせた。
「陽菜、行こう?」
「はい…。」
少しぎこちなく言葉を返した私は、悠哉さんと一緒に部屋を出た。