ふたりだけの特別な絆
「悠哉君、陽菜のこと…よろしくね。」
「こちらこそ、よろしくお願いします…。」
穏やかな笑顔のお父さんに、悠哉さんは深々と頭を下げた。
「あっ!それじゃあ、俺…そろそろ行きます。」
悠哉さんはチラッと時計を見てから、立ち上がった。
「如月さん、せっかくだから…お昼も食べて行って?今、支度するから…。」
「ありがとうございます…。でも…新しい引っ越し先で、生活する環境を整えたりしないといけないので…これで失礼します…。すみません…。」
お辞儀をしてリビングを出る悠哉さん。
その後に続いて、お父さんとお母さん、私もリビングを出て玄関の方に向かった。