ふたりだけの特別な絆
私は制服のままで、リビングに入った。
お父さんやお母さんと対面になるようにソファーに座る。
いつもと違って、気まずそうな顔をしているお父さんに、胸が少しザワザワするのを感じた。
「そ、それで話って…何?」
思いきって聞くと、お父さんは私の目を真っ直ぐ見ながら口を開いた。
「実は…仕事の都合で、しばらく本社の方に行くことになったんだ…。」
「えっ…本社?」
確か、お父さんの勤めてる会社の本社って…
この街から、かなり離れた場所にあるんだよね…。
そこに行くってことは…
つまり……