ふたりだけの特別な絆
「如月さん…って誰?」
「あ…」
ポロッと私の口から出た名前に、明衣は敏感に反応した。
「ねぇ、誰なの!?まさか、目が赤くなってる理由も…寝坊も…その人と何か関係があるの…??」
す、鋭い…。
やっぱり女の勘…っていうものなのかな…。
「陽菜!何があったの?」
「あ、えっと…実は…」
興味津々の明衣に話をしようとしたところで、ホームルーム開始のチャイムが鳴り響く。
“あとで必ず聞かせてね!”とキラキラとした目でお願いする明衣に頷いた。
ま、まあいっか…。
明衣に事情を話しておけば、如月さんに関する不満とかも聞いてもらえそうだもんね…。
そ、それにしても…
疲れた…。
明日からは普通な朝が迎えられますように…。
そう祈りながら、朝とは思えないほどの大きな欠伸をした。