ふたりだけの特別な絆
もう…!
こうなったら…
「如月さん…、私がやりますから…!」
「ん?」
「あ、あの…私が適当に準備しますから、如月さんはリビングに戻って下さい…。」
如月さんのTシャツの端を摘んでツンツンと引っ張った。
二人でやるぐらいなら、一人の方がまだマシだ。
「でも、陽菜…お腹空いてるんだろ?それなら早く…」
「だ、大丈夫です!準備の間ぐらいは我慢出来ますから!」
ギューッと更にTシャツを引っ張ると、如月さんは“分かったよ…”と苦笑いしながら冷蔵庫を離れた。
「陽菜がそこまで言うなら任せるよ。お手並み拝見だな。」
ポンポンと頭を撫でられ、体をビクッと震わせる私に笑みを浮かべながら、如月さんはリビングへと戻って行った。