ふたりだけの特別な絆
「陽菜、座ってて?」
如月さんに連れられて、リビングに移動した私は、ソファーにゆっくりと座った。
「えっと……テレビの横にある棚の中だよな…。あ!あったあった…。」
救急箱を取り出した如月さんは、私の隣に腰をおろす。
しかも…なぜか体がピタリと触れ合うくらい近い。
「ひゃっ!近すぎです…!」
モゾモゾと動いて少し離れたものの、如月さんは私の腕を引っ張って傍に引き寄せてしまった。
「あまり離れると手当てしにくいじゃん…。」
「ちょっとだけ離れただけじゃないですかっ!大げさに言わないで下さい!」
アタフタしながら怒る私を見て、如月さんは何だか楽しそうに笑っていた。