ふたりだけの特別な絆
「起きてるみたいだから、入るぞ?」
その言葉と共に、ガチャッとドアが開き、如月さんは中へと入って来た。
えぇっ!?
なっ…なんでそうなるの?
ビックリした私は、慌てて体を起こした。
「きゃっ!!か、勝手に部屋に入らないで下さいっ…!!」
如月さんをめがけて思いっきり枕を投げたものの、あっさりとキャッチされてしまった。
「陽菜は朝から元気がいいな。」
如月さんはニコニコと楽しそうな笑顔を見せながら、私の方に近付いて来た。
「話を逸らさないで下さい!」
「部屋に入って欲しくないなら、ちゃんと鍵を掛けておかないとな…。俺、前に同じようなこと、忠告したはずだけど?」
うっ…
確かに、この前もそう言われた気がする。
私にも非はあるけど、いつも鍵なんて掛けてなかったから、クセで開けっぱなしになっちゃうんだよね…。
だ、大体…堂々と部屋に入り込んでくる如月さんが、どうかしてると思うけどなぁ…。