ふたりだけの特別な絆
「陽菜ってさ、殆ど免疫がねぇよな。いつも少し触れるだけで、すげぇ反応が返ってくるし。」
「そ、そんなの…当たり前じゃないですか!!いきなり触れられるのって、驚くんものなんです!」
まだ掴まれたままの腕を引っ張りながら抗議をすると、如月さんは私に顔を近付けてきた。
「陽菜の反応は見ていて楽しいけど…、大きな悲鳴を頻繁にあげられると近所に不審に思われるからな…。それに…まだ暫くの間は同居するわけだし、もう少し俺に慣れて欲しい…。」
「な、慣れることなんて出来な……」
如月さんの指が私の唇に添えられてしまい、それ以上話せなくなってしまった。
「大丈夫。慣れてもらえるように、ちゃんと俺がレッスンするから。」
吐息がかかるような近距離で話す如月さんに、鼓動がうるさいぐらい大きな音になっていく。
触れられた唇は、あっという間に熱を帯びてしまった。