運命のヒト
朝のHRから一時間目までの間、俺はあてもなくぶらぶらした。
「あれ?もしかして転校生?」
そう言って話しかけてきたのは髪の毛ツンツンさせた男。
俗に言う……
不良ってやつ?
てか俺と同じ"臭い"がする。
この学校にもいるんだ。
そういう奴ら。
クラス皆が珍しそうな顔で見るから、俺だけかと思ってた。
「うん。4組の小田切龍。よろしく。」
「4組なんだ!俺、5組の河本瑞希(かわもとみずき)!よろしく!」
そう言って瑞希はニコッと笑った。
こいつ…可愛い!
「おーい!転校生だって―!」
瑞希の声で20人くらいの男子が集まってきた。
それに皆俺と同じ"臭い"がする!
それからすぐに俺らは打ち解けた。