超能力者だけの世界で。
俺が五区代表の1人だった頃の話だった。
真夜中に町中を騒がせる大爆発が起きた。
その場所が今の廃墟地区そのものだ。
慌てて、その場所に向かった。
「何だよ…。コレは。」
「黒川!!」
「黒条!!」
「地下の使われて無かった研究所からみたいだ。」
『黒条 影介』
俺の友人だった。
同じく多彩町の区代表をしていた。
やじ馬が集まる現場。
火災が止められるのには時間がかかった。
俺達は焼け焦げ、
壊れた建物の中に入って
地下の世界に入る。
薄暗かった。
「何をやってたんだ?」
「逃げて来た研究員に聞いたよ…。『サード』の能力者を作ってたって…酷い話、沢山の子供が犠牲になったみたいだ。」
「『サード』?」
「そっか、黒川は知らなかったよね。『普通の人間を能力者に変える』計画のコトだよ。」
「は?何だよ…それ。」