超能力者だけの世界で。
―中央区・南―
「出ないじゃねぇか。」
「闇原。そう、キレるなよ。」
2人はもう二時間も外で立っている。
違う奴らが出てきそうだ。
『不良』『暴走族』。
「あれ~?星さんじゃないですかぁ?」
「出たよ…。『不良集団・緋色』。そうだ、闇原さん。殺っちゃってください。」
「……言葉の表現が悪い。」
不良集団は色々存在している。
代表の座を狙っている者逹の集団。
黒也は不良集団の方に手を伸ばす。
星も同じく。
「星の光を浴びたコトある?まぁ、浴びたら死んじゃうけど。」
「面倒だから消えとけ。」
不良集団は、
足下を闇の中に引きずられる。
動けない。
全ては、夜という影の世界。
闇原黒也の支配する世界。
上からは焼けるような眩しすぎる光の柱が集団を襲う。
天体の力を操る能力者。
輝空 星。
夜の支配者が揃っていたのだ。
不良集団は、運が悪い。
「大丈夫。殺りはしないから。」
「アンタも容赦ねぇな。」
2人は用事が済むと、立ち去る。
不良集団は全員気絶して地面に倒れている。
そこに現れる2人の人影。
夜なので顔はよく見えない。
「君ら、僕らと1つにならない?
僕らが『強く』してやるよ…。」