超能力者だけの世界で。



“ピンポーン”



「ちょっと、出てきます。」

「ちょっと、待て!!」

「?」

「闇原だったら、オレの事を隠してくれ。心の準備が…。」

「は…はい。」



磁波エレキは、
澪原水流の頼みを受ける。

意外に青年は、女々しい所がある。

今の状態では、顔向けできない。辻斬りにあったなんて言ったら、大変な事になる。


今度こそ、闇原黒也に…。



「はい?」

「おい、エレキ。」



闇原黒也だ。

澪原水流は必死に入れるなとジェスチャー。



「何でしょう?」

「辻斬りにやられた奴はいないか?」


(う…。)



エレキは、
隠さなければいけない。



「いないみたいですよ?」

「そうか。お前…」

(ば…バレた!?)

「気をつけろよ。」

「…はい。」



闇原黒也は、帰って行った。
エレキは何とか隠しきれた。

もしかしたら、
気付いていたかもしれない。



「ごめんな。」

「寿命縮んだ…。」

「こんな体で会ったら何て言われるか…。」



(まぁ、しょうがないか…。)




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