超能力者だけの世界で。
次の日。朝7時。
朝は、とてつもなく寒い。
エレキは半袖半ズボンのままだった。
「寒いな…。」
「おはよー。エレキ。」
澪原水流は少年よりも早くから起きていたようだ。
「傷の痛みも多少引いたし、部屋の掃除してたんだ。」
「水流さん。」
「いつまでも、お世話になるのも悪いしな。」
磁波エレキは、カーテンを開ける。
そして、気づいた。
昨日の洗濯物を外に出しっぱなしだった。
(…ガッチガチ…。)
洗濯物は固まっている。
「エレキ。どうしたー?」
「着る物が無くなった。」
「ストーブとか…って無いのか…。俺の服持ってきてやるよ。」
「どうも…。」
そうすると、水流はベランダから飛び降りる。
(何やってんの!?)
エレキは慌ててベランダに出た。
青年の部屋がこの下である事を聞いていたけれど…。
「心配するな。常識はわきまえてるから。」
(どこが!?)