超能力者だけの世界で。
―南区・多彩荘―
「どうしたの。エレキくん。」
多彩荘で待っていた時田破流。
磁波エレキの様子が変な事に気づく。
闇原黒也は風霧 瞬牙を背負って帰ってくる。
澪原水流、青崎氷河も後から帰ってきた。
「さぁ?磁波カンジが現れた時からだ。」
「カンジが…。成る程…。」
「は?」
「それが、本物の磁波カンジだったんだ。」
「意味分かんない事言ってんなよ。破流さん。」
闇原黒也は呆れた顔で破流を見た。
破流は別にふざけた事を言っているつもりはなかった。
「コイツ、俺の所に連れていく。」
「うん。黒也頼むよ。
俺はちょっと出かけてくるね。」
「はいよ。」
破流は能力を使って、一瞬で時間移動したようだ。
突然、姿が消えた。
黒也は瞬牙を自分の部屋に連れていき、床に布団を敷いてその上に寝かせる。
「こ…ココは…?」
「寝てろ。」
「エレキ…。エレキは?」
「明日になったら会えるさ…。」
「そう…ですか…」
少年は一度起きたが、
すぐに眠りについた。
黒也は軽くため息をついて、ネクタイを外す。
(エレキの所にでも行ってくるか…)