超能力者だけの世界で。

7年前の12月25日。

高校の終業式の日でもあった。



「澪原、青崎。2人は補習があるからな~。ちゃんと、来いよ?闇原もか。」



先生に補習に来るように言われる3人の少年達。


それが、
闇原黒也。
澪原水流。
青崎氷河。



「だりぃ~。」



放課後。
偶然にも3人が残った。

黒也は帰る支度をしている。

澪原水流と青崎氷河は、窓から校庭を見ている。



「なぁ、闇原。補習めんどくない?」

「別に…。」

「オレは澪原水流って言うんだ。初めて話すよな?」

「……ウザい。」

「ひでぇ奴。本当だけど。」



闇原黒也は横目で澪原水流を見て去っていく。

澪原水流と青崎氷河が残る。



「不機嫌だなぁ…アイツ。」

「澪原。気にするなよ。問題児らしいし。」

「いや…。何か。悲しそうな顔してんだよな…。」

「そうか?ただの無愛想だろ?」

「違うと思うんだよな~。」



水流は学校の校庭を歩いて帰る闇原の背中を見ていた。



「違うんだよな…。きっと。」

「澪原は、少しお節介なんだ。」




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