超能力者だけの世界で。
「『暖冷界の王』。」
(『暖冷界の王』!?)
雹夏の能力。
気温を操ると言うことだ。
『暖冷界の王』
青崎氷河は聞いたことがある。
時には、砂漠のような気温にする。
そして、また、時には、氷山のような気温に変える。
相手の体力を奪って勝利を得ていた者。
相手を傷つけずに片付けられる能力者。
「今日は氷の世界に招待するよ。」
「!」
気温はみるみるうちに下がる。
氷河の体力は空気が冷たいなら、冷たいほど回復する。
傷はある程度消える。
相手も氷の能力者。
回復している筈だ。
「嘘だろ?回復してない?」
「はい。彼は回復してないようですね。」
「きっと、改造されているからだ。」
「カンジさん。大丈夫かよ?」
「ああ。電気を飲んできた。体力は回復した。」
磁波カンジは、
血まみれに変わりないが、
元気になって戻ってきた。
「速く片付けようか?」
「そうだな。」
「はい。」