超能力者だけの世界で。
合世色弥。
「……。そろそろ、動き出さなければ…。」
たった独り。
雪の降る廃墟にたたずむ。
「《創始者》は、必ず潰してやる。」
彼は《創始者》と言うモノを潰そうとしているらしい。
でも、まだ色々と問題があった。
「今のところ…闇原黒也。彼しか…。磁波エレキは…この町を救う鍵、残すべきだ…。」
白い吐息。
雪は更に降り続ける。
薄着の彼には少々寒すぎた。
「………、帰るか…。」
一応、帰る場所がある。
独りで生きる悪者でも。
「俺の死ぬ時も近いな。」