ひみつのはら

 それから。

「ゆうちゃん、今日はありがとね。あたしのワガママきいてくれて」

「わがままじゃないよ。すっごく楽しかったよ!」

 七夕まつりがおわったときには、もう夜になってた。

 ゆうちゃんと別れたあと、さっちゃんが「帰ろ」と来た。

「そういえば、こっちゃん……変わったね」

「え?」

「梅組になってから―――今までだれかのために何かするなんてこと、めったになかったのに」

「そ、そうかな」

「うん。……すっごく、すっごくたのもしくなった!」

 ホントかな。たしかに梅組になって、いろんな人と話した。

 いつのまにか、話すことがニガテじゃなくなったきがする。

「こっちゃん。すてきな仲間ができて、よかったね!」

 なかま。

 そうだ。今まで仲良しになった子は、仲間だ。

 とってもとっても大切な。

「うん!!」

 いろいろあったけど、今日はすごくいい日だったな。
 


    
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