ひみつのはら
ダイニングテーブルだって……。
あれ、なんだろう?きれいな色だな。(あ、花瓶)
何かこびり付いてる。それがなかったら良かったのに。(チューリップ、きれいだったのにな)
……早く、行こう。
……(ごめんなさい)
思った、その時だった。
体中が痛くなって、ひどく疲れを感じたのは。
あれ、あたし、どうしちゃったの?
どこもケガしてないよ?
そうだった。これは夢だ。
ホントの世界じゃないんだ。
じゃあ、この体は……だれのもの?
とにかく早くここを出なきゃ。
お外もやっぱり知らない場所で、だれもいなかった。
近くの公園もひっそりしてて、気味が悪い。
さらに歩いて、そして……広い野原に出た。
ここは知ってる。不安なとき、いつも来るところ。
その真ん中の、大きな木とも知り合いだよ。