ひみつのはら
この幼稚園で、一番大きい6歳だよ!もう子供じゃないよ!
……っていっても、先生が一番年上か。
「こっちゃん、お誕生日おめでとう。先生を見て上記の言葉を言っちゃ駄目でしょ?」
飛鳥先生にも言われた。蒸気の言葉?蒸気って喋るの?
「ふーん、こっちゃんって今日が誕生日なんだ」
たっくんがトコトコやって来た。あ、何で見当たらないのかと思ったら、ゆうちゃんがいたからか。
紹介しとくね。ゆうちゃんってのはあたしの友達で、チューリップ組の子。
隣の桜組なんだ。
年少の時たっくんと同じクラスで、しょっちゅうケンカしてたとの噂。それでなのか、二人はあんまり仲良くないみたいで……。
ちょっと困っちゃうなぁ。
まぁそんなたっくんなんだけど、あたしの誕生日知らないってどういうこと!?
「たっくんの時は祝ってあげたのに、何それ!」
「逆に何でこっちゃんはボクの誕生日知ってたんだよ!教えたことないぞ!」
「だってどういう訳か、ゆうちゃんとおんなじ日なんだもん!」
今現在、ゆうちゃんの役はあたしの役です。
「はいはい2人共、ケンカしない!」
ここでさっちゃん再登場。
「たっくん何か言いたそうじゃなかった?こっちゃん、ちゃんと聞いてあげなよ」
言われて気付く。
「そうなの?」