ひみつのはら
直後、あたしの口をふさぐ遊理兄ちゃん。
「もが、ん―――!!」
「シ~!!シ~!!由紀に聞かれたらどーすんだ!!」
「ぷっは~。も~、いきなり何するのー!」
く、苦しかった……。
「何してるの?2人共」
あ、おねえちゃん。
「今ね、ゆ 「なんもしてねーぞ!な、このみ!」
もォ。
遊理兄ちゃんは大人なんだけど、あたしをすごくかわいがってくれるんだ。だから言いたいこと言えるし、怖くもない。悪いことすると「頭ぐりぐり」の刑にするけど。
おねえちゃんにもそんなかんじ。でもさ、さっちゃんが言ってたぞ?「カップルっぽくない」って。
「そーいや前も言ったけどさ、俺の従兄弟にもこのみと同い年の男の子がいるんだ。今度そいつに会ってみるか?」
「遠いとこに住んでるんでしょ?いいよ」
「でもさ、やってみたくね?従兄弟&従姉妹のWデート」
で、でーと!?それはカップルがするやつじゃん!!
「私とゆーりん先パイ、このみとその子か。面白そうだね」
お、おねえちゃんまで!!
「だめ~!!あたしはそいつなんかとはでーとしない!!あたしにはゆうちゃんがいるのー!!」