リフレイン
リハビリステーションに着いて、リハビリを開始する。
1時間くらいリハビリして、ちょっと休憩しようと近くにある椅子に座った。
「――…あの…」
ふんわりした女性らしき声に話し掛けられ、あたしは上を見上げた。
「はい?」
見上げると、そこにいたのは――…
「――…あ……あの時の…?」
「……ご無沙汰しております」
そこにいたのは、銀行強盗事件であたしが助けた子持ちのお母さんだった。
「あの時は本当にありがとうございました…なんとお礼を言っていいものか……」
「いえいえ…当然のことをしたまでですから。」
あたしは頭を下げる彼女に言った。
「あ、あの!!お怪我されたんですよね!?大丈夫だったんですか!?」
彼女は心配そうにあたしを見る。
「あ、はい!!大丈夫ですよ♪もう治りかけてますし」
あたしは笑顔で彼女に答えた。
すると彼女はホッとした様に胸を撫で下ろした。