リフレイン

「なんで俺がこの事件から外されなきゃいけないんですか!?そんなの納得できません!!」



「……今回の事件は…倉橋司令官を殺した張本人に関わる事件だ。仕事に私情を持ち込めば、いくら冷静なお前でも冷静ではいられなくなる可能性が高い。だから今回は……」



「俺は絶対に今回の事件から外れるつもりはありません!!いくらそれが司令官や本部からの命令だとしてもです!!」



絶対にダメだ



俺は絶対に



この事件から外される訳にはいかない――!!



「倉橋……あのな…」



「失礼ですが……司令官には分かりませんよ…肉親を殺された親族の気持ちなんて……」



俺、何言ってんだろう。
司令官に向かってこんな口の聞き方をして……



自分でも分かってるのに



止められなかった。



「親父は……俺の誇りでした。憧れでした…。あの人がいたから俺は今の仕事に着こうと決心することが出来たんです……」



「……………」



「それに……九条のことは今でも許す気はありません。俺は自分の手でアイツを逮捕すると決めたんです。アイツを逮捕するまでは、俺の無念が晴れることは決してありません。SAT隊員でいる意味もありません」



頭の中に、父さんや母さんの顔が浮かぶ。



俺は



九条を逮捕するまでは



普通の人間には戻れない――…



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