リフレイン
「……だったら何ですか?」
フッと不適な笑みを浮かべる倉橋。
何を考えているんだ……?
「仲間?笑わせないで下さいよ。ただのくだらない助け合いの集まりでしょ?」
「倉橋……お前…」
衝撃的な言葉に俺は不覚にも動揺してしまった。
「“そんな考えやめろよ'とでも言いたいんですか?俺は二宮先輩みたいに社交的でも何でもありませんよ?ただ“復讐'の為だけにこの仕事に着いたんですから」
「復讐……?」
俺は静かに聞き返した。
「そうですよ。九条を自分の手で捕まえ、罪を償わせる……。これが俺の刑事になった一番の目的ですから」
「……………」
「“復讐する為だけに'とは言い過ぎたかもしれませんが……九条に復讐をしたいという気持ちは変わりません。何があってもです。」
倉橋はクルッと向きを変えると、俺に背を向けた。
「……では失礼します」
倉橋は冷たく言い放つとオフィスを出ていった。