リフレイン

「あぁ。……特殊捜査科の人間のことはまったく信じてないらしい。“仲間なんか助け合いの集まり'なんだとさ」



「はぁっ!?なにそれ!!最悪じゃん!!」



あたしは頭に来て思わず声が大きくなる。



「……アイツは…ただ九条を逮捕することしか今は頭にないんだろうな…多分……九条のことで頭がいっぱいなんだろうな。」



「……そんな…」



瑠樹也が…
あたし達を仲間だと思っていなかったなんて……



「……ダメだよ、このままじゃ…」


「え?」



「いくらピリピリしていようが…九条のことで頭がいっぱいだろうが…あたし達は仲間だよ!?仲間意識ゼロのまま明日からの仕事に取り組むなんて危険すぎる!!この仕事は……チームワーク第一なんだよ!?」



「水樹……」



あたしは必死になりすぎて息をハァハァと切らす。



「……分かった。じゃあ、これから倉橋の所まで行こう。」



「瑠樹也の所……に?」



あたしは聞き返した。



「あぁ。確かに水樹の言う通り、拗れたまま仕事すんのは危ないよな……下手したら怪我の元にもなるし、命も危険もあるからな」



戸田さんはニコッと微笑んだ。



「……うん…!!ありがとう戸田さん」



「これくらいどうってことねぇよ」


戸田さんはあたしの頭を撫でた。


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