リフレイン

それにしても…
群がっている女が多すぎて奴に近付けない。



どうするかな……。



あたしは無線をある人に繋いだ。


「あ、戸田さん?ちょっと頼みたいことあるんだけど…」



『何?』



あたしが無線を繋いだ相手は戸田さん。



「今から九条の回りにいる女をどかして欲しいんだけど出来る?」


戸田さんのルックスなら、あの女達をどかすこと出来るよね。



『分かった。今からそっち向かうから』



戸田さんはそう言うと無線を切った。



ちょっとしてから戸田さんがやって来た。



でもここでは他人のフリ。



戸田さんは迷わず九条の回りにいる女に声を掛ける。



「ねぇ、君達ちょっといいかな?」



戸田さんが一言そう言っただけで目をハートにし、顔を赤くする女ども。



なーんかちょっとジェラシー感じるんですけど…



って、あたしが戸田さんに頼んだのにね。(笑)



しばらくして九条の回りに群がっていた女達はほぼいなくなった。


九条は戸田さんを憎らしそうに見ている。



よし、チャンスだっ!!



あたしは九条に近付いた。



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