リフレイン

「――残念ながら俺は簡単には捕まらない。」



「は?」



九条はニヤリと意味深な笑みを浮かべた。



――何…?



その瞬間、九条がいきなりあたしのお腹にストレートに拳を入れようとした。



――パシッ!!



あたしは咄嗟にそれを阻止した。


「ほう、さすがだな」



「ふっ。あたしを甘く見ないで?」


あたしは不適に笑みを浮かべた。


「――まぁここまでは練習試合だ。本番はこれからだ」



―――ドスッ!!



「な…っ……!!」



油断してしまったせいか九条の拳が思いきり腹に入ってしまい、あたしは九条に抱き抱えられる様に倒れた。



「――水樹っ!!」



微かにみんなの声が聞こえる。



「おや、君の仲間かい?」



「や…めて……みんな…に…手を……出さない…で……」



あたしは腹に感じる痛みに耐えながら途切れ途切れに言葉を発する。



「さぁどうしようかなぁ……。まずは君を人質としてもらわないといけないな」



「ふっ…ふざけ……ないで…よ…」


――ドォッ!!



「――…あぁっ…!!」



再び腹を殴られた。



その瞬間、精一杯に保っていた意識が途切れた――…



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