リフレイン

――ガチャ



しばらくして男が戻ってきた。



手には……救急箱?



男はあたしが寝ているベッドに近付くと、置いてあった椅子に座った。



そして救急箱を開けると湿布を出した。



「ほら、ちょっと腹見せてみろよ」


「はっ!?」



あたしは思わず声を上げた。



な、何言ってんの!?



「やだしっ。絶対に嫌!!」



あたしは男に背を向けた。



なーにが“腹見せろ'よ!!
ふざけんなっつーの!!



「ほぉ…じゃあ無理矢理にでも見せてもらうから」



えっ!?



あたしは素早く男を見た。



――が、時既に遅し。



男は布団を剥ぎ取り、あたしのドレスをめくり上げていた。



「ぎゃーっ!!何して…」



「うっせーな。静かにしてろ。……ってお前ほっせーなぁ…こんなガリガリでよくあんな力出せたな」



男は湿布のシートを剥がしながら言う。



「ち、力が強いのに見た目なんて関係ないし!!」



あたしはプイッと顔を背けた。



もうマジ最悪っ!!



やってらんない!!(怒)



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