リフレイン

「うわ…すげぇアザになってる」



男は再びあたしのお腹を見て顔をしかめた。



あたしも気になったので見てみると…



「うわっ!!なにこれっ!!」



お腹を見ると、見たこともないようなアザが出来ていた。



あんのヤロ〜!!!!(怒)



「ダメだな、ボスは。一応女なんだからちょっとくらいは手加減してやらねーと…」



笑い混じりに言う男
あたしはその言葉に耳を疑った。


「ちょっと!!一応って何よ!?一応って!!」



「あぁ?一応は一応だよ。ほら、じっとしてろ…」



男は湿布をあたしのお腹に貼る。


「つめたっ!!」



あたしはあまりの冷たさに飛び上がってしまった。



「たりめーだろ、湿布なんだから。これで腹はだいぶ良くなるハズだから寝てろ」



男はめくり上げたあたしのドレスを直すと、布団を掛けてくれた。


何この男…
意外と優しいじゃん。



「ねぇ、あんたって優しいんだね」


「は?何言ってんだ。偉く勘違いしてるみてぇだけど…俺は優しくなんかない」



男はフイッと顔を背けた。



なんかコイツ面白い……(笑)



「てかさ、名前なんて言うの?」



あたしは問い掛けてみた。



< 213 / 324 >

この作品をシェア

pagetop