リフレイン
「これであんたも終わりだね」
カチッと銃の引き金を引く。
「たっ…頼む!!許してくれ!!金ならいくらでも払うから命だけは…っ!!」
「金?」
あたしはフッと笑った。
「金……ねぇ。あんた、自分のせいでどれだけの人が死んで苦しんだか分からないの?残された人の気持ちも分からないの?」
「……そっ…それは…!!」
「自分のしたことの罪の重さを知れ」
あたしは低く呟いた。
「やっ…やめーーっ!!」
それと同時に銃声が響いた。
――パァンッ!!
「ひっ……」
あたしは九条の顔のスレスレ辺りに銃を撃った。
「……生きて…罪を償え」
あたしはハッキリそう口にすると、九条の上からどいた。
――その時。
「――警察だ!!大人しくしろ!!」
聞き覚えのある司令官の声が聞こえた。
「――みんなっ!!」
そこには見慣れた特殊部隊メンバーの姿。
「水樹っ!!大丈夫!?」
美姫が素早くあたしに駆け寄ってきた。
「うん、大丈夫だよ!!助けに来てくれてありがとう」
「すげー心配した」
戸田さんもやって来た。
「ごめんね、戸田さん」
あたしは苦笑いを溢した。
「――九条…」
隣から低い声が聞こえた。
「瑠樹也……」
瑠樹也は九条を真っ直ぐに見構えると少しずつ近付いていく。
静かになった部屋に瑠樹也の足音だけが響く。