リフレイン
「水樹?」
「ハイッ!!」
名前を呼ばれて、元気良く返事をしたあたし。
「ぷっ。どうした?緊張してる?」
戸田さんはクスクスと笑っている。
「し、してないよ〜!!ちょっと見とれてただけ!!」
「見とれてた?」
ハッ!!
マズイ!!
あたし何言っちゃってんの!?
バカじゃん!!
「見とれてたって…他の男に?」
戸田さんは不機嫌そうにあたしの顔を覗き込んでくる。
「ちっ、違うよ!!戸田さんにだよ!!」
「……俺に?」
あたしは何度も頷く。
あ〜恥ずかしい!!
まさか本人に暴露することになるなんて…。
1人でニヤけてたし、キモがられたよね…
「そっかそっか。ならよろしい」
戸田さんはにこやかに微笑むと、あたしの頭をよしよしと撫でた。
へっ?
「お席はこちらになります」
そう言って案内された席は、夜景が綺麗に見える席だった。
「わぁ〜!!すごいっ!!キレーッ!!」
「ふっ、気に入った?」
戸田さんは頬杖をつきながら、あたしを見る。
「うんっ、ありがと戸田さん!!」
あたしは笑顔で戸田さんにお礼を言った。
「これくらい、どうってことねぇよ」
そう言って大人な余裕を見せた戸田さん。
ヤバーッ!!
自分の彼氏ながらカッコイーッ!!(笑)
あたしはまたまた1人で騒いでしまっていた。