リフレイン
しばらくして食事を終え、あたし達は夜の街を一緒に歩いた。
もちろん、戸田さんと手を繋いで。
「あたし超幸せかも〜」
あたしは戸田さんの肩に頭を寄せながら呟く。
「“幸せかも'じゃなくて“幸せ'だろ?」
戸田さんは優しく微笑んだ。
「そうだったね♪あたし、超幸せ!!」
あたしは手を強く握った。
――そして最後に来たのは、綺麗な夜景が見える海岸。
ここ…よく雑誌とかにも乗ってるよね…!!
「キレ〜……。」
夜景っていくら見ても見飽きないな。
「あ、あのさ。ちょっと水樹に渡したい物があるんだ」
戸田さんはそう言うと、テーラージャケットのポケットから小さな箱を取り出した。
「え…これって……」
「水樹」
戸田さんはあたしを真っ直ぐに見構えた。