リフレイン
――パンパン!!
桐島ちゃんが犯人の足に向かって発砲する。
「うわぁっ!!」
犯人は女の子を離し、足を押さえながら倒れ込んだ。
「残念だったな、ゲームオーバーだ」
桐島ちゃんは犯人を嘲笑うと、腕を締め上げた。
「クソッ…離せっ!!」
犯人はジタバタと暴れようとするけど、びくともしない。
「水樹達、人質を保護してくれ」
「うんっ」
あたし達は座らされていた高校生を立たせてあげ、校外に連れていった。
――その時。
『B班に怪我人発生!!A班は直ちに応援に向かえ!!』
――え?
B班って…
戸田さんのいる班だ……
まさか…ね……
「行くぞ!!みんな!!」
桐島ちゃんが急いで中へ入っていく。
「桐島ちゃん、二階にいる犯人の2人は確保できたの!?」
あたしは気になって聞いてみた。
「1人は確保したみたいなんだけどな…もう1人はまだみたいだ」
そう…なんだ……
そして二階に着いた。
壁には見るも無惨に銃弾の後がある。
相当の激しい銃撃戦だったんだろうか…
確かにさっき結構、銃を撃つような音は聞こえてたし。
――でも、そんなことを思っていたのもつかの間。
あたしの目線の先には…
撃たれて、腹から血を流して倒れている戸田さんの姿が見えたんだから。