リフレイン
――戸田さん、やっと話せる。
あなたが目を覚ましてくれることをずっと祈ってた…
――3階、306号室。
「ここだ」
名前プレートを見てみると、そこには『戸田潤』と書いてあった。
あたし達は急いで中に入る。
中は1人部屋で、戸田さんだけがベッドに横たわっていた。
口には酸素マスク。
体には沢山の機械。
見ているだけで痛々しかった。
「――戸田さんっ!!」
あたしは真っ先にベッドに駆け寄った。
すると戸田さんは、ゆっくりと目を開けた。
「……水…樹…?」
戸田さんは苦しそうに声を出す。
「良かった…目が覚めて……」
あたしは床にへたりこんだ。
安心したせいか、体中の力が抜けてしまったみたいだ。
「戸田さん、大丈夫ですか?」
桐島ちゃんも寄ってきた。
「戸田さん〜!!大丈夫っすか!?死なないで下さいよーっ!!」
ハルカは半泣きで戸田さんに寄る。
「死なないでって…縁起悪いわよ、バカ!!」
美姫はベシッとハルカの頭を叩く。
「痛いっすよ、美姫さ〜ん!!勘弁して下さいよぉ〜!!ただでさえ馬鹿力なんですか……ぐはぁっ!!」
美姫が思いきり、ハルカのみぞおちに肘を入れた。
ハルカは力無くその場にしゃがみ込む。
「はは…大丈夫か…?ハルカ」
戸田さんは微笑みながらハルカを心配する。