リフレイン

「……水樹…俺のこと…名前で呼んで?」




「……っ…はぁ…え…?」




あたしは乱れる呼吸を整えながら聞いた。




「水樹、ずっと俺のこと“戸田さん'だろ?名前で呼んでくれんの待ってたのに」




「えっ…だって…」




た、確かにずっと“さん付け'だったな。




だって名前で呼ぶのってなんか恥ずかしくて…




「ほら、呼んで?」




戸田さんは綺麗な顔を近付けてくる。




うぅっ…




恥ずかしい。
けど…




「……潤…」




あたしは消えそうな小さな声で呟いた。




うわーーん!!
めちゃくちゃ恥ずかしいよーッ!!



「ふっ、合格。」




戸田さんは笑顔でそう言うと、あたしの額にキスを落とした。




「……水樹、愛してる」




「あたしも…潤のこと…愛してる」



その言葉を境に、またベッドが揺れ始めた。











愛してる、潤。












一生一緒にいようね――…





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