リフレイン
「お疲れ、水樹。」
「あ、うんっ!!お疲れっ!!」
あたしは回りの視線を感じてなんとなく挙動不審になった。
「後で会おうな。何事もなかったら仕事終わりに署の前で待ち合わせな」
「うんっ!!分かった♪」
あたしは笑顔で答えた。
戸田さんは笑顔で頷くとトレーニングにでも行くのだろうか。
オフィスを出た。
――その瞬間。
「ねぇっ!!水樹と戸田さんって付き合ってんの!?」
事務の女の子達がいきなり群れになってやって来た。
「な、何〜いきなり〜!!」
あたしは苦笑いをしながら誤魔化した。
「誤魔化さないでよっ!!あたし達はホントのことが知りたいの!!」
ズイッと近寄られて、逃げ場を無くす。
え〜〜!?
どうすりゃいいワケ!?
嘘付いたほうがいいんかな…
でも、それもそれでなんか戸田さんに悪いし…
やっぱり…
ホントのこと言ったほうがいいよね?
よし!!
言おう!!
あたしは覚悟を決めて事務の女の子達を見た。