不器用な僕たち
「涼ちゃん……」
「うん?」
ベッドに腰掛けた僕の隣に千亜紀も座り、部屋をぼんやりと眺めながら口を開いた。
「涼ちゃんの恋愛の許容範囲って何歳まで?」
「……上はせいぜい2つくらいまでだな」
「下は?」
「下は……」
年下でも大丈夫だけど、千亜紀の13歳という年齢はあまりにも幼すぎた。
でも僕の背中を追い続ける千亜紀にとって、つりあう様に外見を変えても年齢まではどうすることもできない。
「下は……ぎりぎり10までだな」
僕がそう言うと、千亜紀の顔がパッと明るくなった。
「じゃ、私、ぎりぎり範囲内だね!」
「そうだな」