不器用な僕たち

「涼ちゃん……」

「うん?」


ベッドに腰掛けた僕の隣に千亜紀も座り、部屋をぼんやりと眺めながら口を開いた。


「涼ちゃんの恋愛の許容範囲って何歳まで?」

「……上はせいぜい2つくらいまでだな」

「下は?」

「下は……」


年下でも大丈夫だけど、千亜紀の13歳という年齢はあまりにも幼すぎた。

でも僕の背中を追い続ける千亜紀にとって、つりあう様に外見を変えても年齢まではどうすることもできない。


「下は……ぎりぎり10までだな」


僕がそう言うと、千亜紀の顔がパッと明るくなった。


「じゃ、私、ぎりぎり範囲内だね!」

「そうだな」


< 40 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop